Andy Budd氏「Beyond the Mobile Goldrush〜モバイル開拓時代、その先へ」
Andy Budd氏のセッションは「Beyond the Mobile Goldrush〜モバイル開拓時代、その先へ」というテーマでお話しされました。
ざっくりいうとモバイル(スマートフォン)におけるUXの概念的なもの、これからすすむべきものを考えさせられたものでした。
iPhone前・iPhone後・現在・そしてこれからの問題・課題やさまざまな変化を解説されました。
また、iOS/Androidアプリで開発すべきもの、Webアプリで開発すべきものの違い、iOS/Androidアプリでやらなければいけない事も解説されてかなり参考になりました。
モバイルにおけるUXの必要性なども解説されていてわかりやすかったです。
Andy Budd氏「Beyond the Mobile Goldrush〜モバイル開拓時代、その先へ」アジェンダ〜iPhone登場前と後の違い〜
- プランニングのたて方、時間の捉え方が変わった。
- 時間の概念がなくなって突発的なものになってきている。
- モバイルデパイス出現で時間の概念が重要ではなくなった。
- 負のイメージのあるが、ポジティブなものもある。
- コミュニケーションの変化で無駄な時間を削ぐ事ができるようになった。
- テキスト・SMS・PDAしか無かった。iPhoneが出てきたときにはかなりのショック。
- いろいろな事ができ、まるでSFの世界に来たときのように。
- iPhoneは人生を変える出来事。
- iPhoneは第2の脳。
- 常にネットワークにつながっている事が安心感になる。
- 生活・考え方を変えるインパクトがあるほど力がスマートフォンにはある。
- 最初はまだまだ力不足。
- iPhone4/iPadの登場でようやくモバイルに。
- 人間と機器がどのような関係を持っているか、持つべきかを理解するのがインタラクションデザイナー。
- インタラクション的な課題も出てきた。
- ガイドラインも出てくるけどデバイスによって違う概念があって共通で使えるものはそれほどない。
- ジェスチャーが使えるのは可能性が広がるが、ガイドラインがバラバラなのでアプリケーヂョンによって動作がバラバラ。
Andy Budd氏「Beyond the Mobile Goldrush〜モバイル開拓時代、その先へ」アジェンダ〜アプリの問題〜
- アプリの中でも一貫性が無いというケースもある。
- コンテンツの反応が一貫性が無いケースもある。
- 重要な機能UIが隠れている場合もある。初心者がわからない事もある。
- iOSに限って話をした場合でもアプリケーションによって操作の違いがある。(例:削除の操作)。
- インタラクションの一貫性も無い。
- アクシデントによって発生したエラーに関して戻る方法が無いときもある。
- シェイクしたときの動作にも一貫性が無い。
- エラーに対しての補助が無い。
- 指はマウスより比較的太いので大きめのアイコンを使うけどそのUIも危険。ミスをする可能性がある。
- 確認ウインドウをいれるのも一つのソリューション。
- モバイルwebは一種の流行。実践的なノウハウをいろいろやる危険性がある。
- スマートフォンのインパクトがある部分はわかりやすくて楽しくなれるインターフェィス。
- 直感的で分かりやすい、操作をスクリーン上で直接行えるのがタッチスクリーンデバイスの特性の一つ。
- 直接自然な動きをデジタルデバイスに持ってきたことは。
- 実世界の物質と同じように振る舞うよ、ということを示している。iPadのiCalアプリなど。
- WindowsはMetro UI。けっこうよくできている。iOSとは違う方向性だけど。
- フラットだけどカラフルでわかりやすい。
- モバイルデバイスでは従来のPC向けの構造は使いにくい。
- モバイルでは限りなくフラットに近い階層の構造がモバイルデバイスでは好まれる。
- PCと違ってモバイル上ではアプリの構造を想像はしにくい。
- モバイルではWeb・アプリで同じところと違うところがある。
- 全く同じに作るならWebだけで十分。
- Webと同じような事をしているならアプリにする必要が無い。アプリでできる事を追求する必要がある。
- フレームワークをつかってできない訳ではないが、最適化する場合はアプリでやる必要がある。
Andy Budd氏「Beyond the Mobile Goldrush〜モバイル開拓時代、その先へ」アジェンダ〜スマートフォンとUX(ビジネスも含めて)〜
- モバイルのデザインをしている中で文脈を理解する必要がある。
- さまざまなバラエディを持った人がモバイルデバイスを使うようになってきている。
- 忙しくて移動中に使っているという思い込みで作るのは危険。
- リビングで使っている可能性もいまや否定できない。
- タブレットを使っている人のコンテンツを消費している時間は長い。PCより大幅に長くなっている。
- PCだと一つのものに集中する事は無いが、モバイルでは一つのものにフォーカスする事が多い。
- Webでは無料でいくらでも消費できるが、アプリでは機能が制限されてるが購入されている事が多い。
- だからこそ、UXという言葉が出てきている。
- UX=機能・コンテンツ以外の利用者が求めているものを追求すること。
- スマートフォンUXの目指すところは、機能やコンテンツではなく、ユーザーが求めているものを理解して具現化すること。
- デザインの重要性が従来より理解されてきている。
- モバイルによってUXの重要性が認識されるようになった。Webのほうにも還元できるようになった。
- モバイルの流行の話でも一つのポイントは、ビジネスにどのようなメリットをもたらすようになるのかが重要なポイント。
- スマートフォンにはビジネスチャンスはある。
- 数値をみると魅力的だけど、細かくみていくとビジネスにはいいの?という疑問がある。
- 勝者はみた事あるような有名なブランドやアプリなど。儲かるところがわからないところや、App Storeの一貫性がないなどの問題点もある。
- 悪い事ばかりでもない。レビューやフィードバックを得やすいものメリット。カジュアルなコメントを得やすい。
- 儲かるかどうかわからないけど、トップにあがるチャンスは無い訳ではない。UXデザインに力を入れる事がトップにあがる原動力。
- イノベーションはモバイルWebでも起きてきている。HTML5は普通に使える。
- ネイティブアプリにまけないUIなども出てきている。
- 新しい技術が出てきているからこそ、新しい技術を挑戦するにはいい機会。
- アプリの重要性は今後の変わらないが、モバイルWebも無視できない。
- Webテクノロジーでできる事は数年前と違ってできることがおおい。
- Webサイトを作って、それでできない事をアプリで作る方法もあり。
- いままでになかった問題も出てきている。
- UXが考えていた事などが仕事になってきた。
- Webの知識を移行させる事で新しい価値が与えられる事になるかもしれない。
- まずはモバイルWebでできることを模索して、できないことはアプリで。
- アプリでしかできない価値を与える事が重要。
小林 貫氏「《つかいやすい》を《好き》に変える スマートフォンアプリのUXデザインとは?」
小林 貫氏のセッションでは、MogSnapの開発過程などを紹介されました。
MogSnapの開発ででてきたさまざまな問題と、問題の解決した過程を惜しげも無く披露してくださいました。
参考にされたアプリ、開発時の問題点、UIの問題点など、「好きになる」iPhoneアプリはこうやって作っているというものを多いに見せてもらいました。
小林 貫氏のほうのアジェンダは取っていないです。つい見入ってしまったので(笑)
感想とか
最近はiPhoneサイトのデザインや構築の案件のお話をよく聞くようになりました。ただ、iPhoneサイトを作るだけなら簡単ですが、いかにユーザーが使いやすいサイトを作るかが結構悩ましいところがありました。
UXには興味があったけど、正直あまり理解していないところもあったのですが、Andy Budd氏の言う「UX=機能・コンテンツ以外の利用者が求めているものを追求すること」ということが非常に大切だと感じました。
また、小林氏のMogSnapの開発経緯でのお話は非常に参考になりました。開発者がいいなと思っても、「ユーザーに気がついてもらえなかった機能」「ユーザーに取っては使いにくい機能」もあったり、使いやすさを追求してもそれが使いやすい機能なのかはユーザーテストをしないと分からないということなども十分注意する点だと思いました。
あらためてスマートフォンのUXは「機能やコンテンツではなく、ユーザーが求めているものを理解して具現化すること」を追求するべきかと言う事だと思いました。言葉では簡単ですが、実際やるとなると難しいところもあると思うのでもっと勉強しないといけないなと思いました。
でもって、変な経緯[謎]からiPhoneアプリのデザインのお仕事が入ってきたりとか。ちょうどいいので(え?)スマートフォンのUXを追求していきたいと思います。